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T−フェスタ 2008 事業企画(案) |
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■I−フェスタ 2008 開催趣旨■
この岩国という地域に暮らす我々は、遠い先祖の代から錦川を中心とする豊かな自然の恩恵を受けながら歴史を育んで参りました。その歴史の中においては、錦帯橋という世界にも例のない類まれな先人達の英知の結集を受け継ぐこともできました。
この岩国の地に生を受け、岩国で育ち、また岩国で暮らす我々市民は、この脈々と受け継がれてきた岩国の歴史、風土の恩恵に授かるだけでよいのでしょうか。先人達の築きあげた遺産を消費するだけでなく、新たに財産を生み出し、次なる世代に確たるものとして受け継いでいかなくてはなりません。
我々、社団法人 岩国青年会議所 は53年に及ぶ歴史の中、数多くの企業人会員が岩国という地域のために様々な活動をして参りました。戦後復興の時代、高度経済成長の時代、オイルショック、低成長時代、バブル崩壊と経済環境も目まぐるしく変化していく中で、常に地域に対して一定の役割を果たし続けて参りました。そして現在、我々の幾多の活動にもかかわらず、巷では教育の崩壊、地域の崩壊、日本人の心の崩壊などといったことが、盛んに取り沙汰されています。この50年余りで疑いもなく裕福になった日本、そしてその日本を引っ張ってきた地域、しかしその裏で我々が失ってきたものも決して少なくはありません。
経済偏重の社会的風潮、また利益偏重の企業経営により、企業の地域活動、社会活動への参加意識は低調となり、また過度に個人主義が優先されるあまり、地域活動は下火となりました。このような閉塞した状況の中でしかし、最近では行政、民間、非営利団体のみならず、企業も経済だけでなく社会や環境などの要素にも責任を持つべきであるという、企業の社会的責任CSR(Corporate
Social Responsibility)ということが、盛んに言われるようになって参りました。
この岩国という地に存する企業も、この地に生を受け、この地で育ち、この地で成り立っていくという意味においては、CSRという言葉を使うまでもなく、我々市民と同じ立場なのではないでしょうか。地域に圧倒的な影響力を持つ超大手企業のないこの岩国という地域において、企業が地域に対し社会的責任を果たすためには、各企業が一体となって、組織化された状態で、1つの方向を目指して活動していく必要があるのではないでしょうか。
1990年頃より、「企業メセナ」という言葉がマスコミ等で盛んに取り扱われる時代がありました。企業業績も概ね良好であったこともあり、企業は次々と文化芸術振興と銘打って冠イベント、冠コンサートなどを催しました。しかしその後のバブル崩壊により、企業も経済的な余裕がなくなりメセナ活動は衰えると思われました。もちろん一時期の派手なものは減りましたが、逆に企業は少ない予算の中で知恵を絞り、身の丈にあったメセナ活動をするようになったといわれています。またそのメセナ活動自体も当初の文化芸術振興のみならず、環境保護活動、地域のまちづくり支援など多岐にわたるようになり、また支援内容も金銭的支援から人的支援も含めた活動支援へと変化したといわれています。
我々 (社)岩国青年会議所においても、この流れを受け、まちづくり支援を含めた市民活動全般の支援に重点を置き、また金銭的支援だけでなく、顔の見える人的支援、人的交流も視野に入れながら活動して参りたいと考えます。
1995年の阪神大震災の復興ボランティア活動を契機に、日本人に本当の意味でのボランティア意識が根付いた、というようなことがよくマスコミで言われます。市民が地域のために主体的に活動する、市民活動が盛んになれば当然その地域の民度は向上し、市民1人1人の心の豊かさといったものも生まれてくることでしょう。また市民の行政その他諸問題に対する関心度、感度も向上し、まちは発展し、延いては市民の幸福度なるものがあるとするなら、その数値も増すことでしょう。
現在全国に根付きつつある市民活動、しかしどの地域においても資金不足、会員不足などの問題が指摘されています。行政が財政再建に邁進し、こういった市民活動を支援する余裕がない中、また特にこの岩国の地域において市民活動が停滞する中で、我々企業人は我々の力で市民活動を支援する、という気概が必要なのではないでしょうか。
我々(社)岩国青年会議所においては、行政との連携も見据えながら、しかし民間は民間なりの独自の発想と行動力を発揮し、市民活動を支援して参りたいと考えます。
この度、我々(社)岩国青年会議所が企画した「I−フェスタ2008」、できる限り多くの企業及び市民活動団体にこのイベントの趣旨に賛同していただき、参加していただくことを切に願ってやみません。またこのイベントの取組が、必ずやこの岩国の地に暮らす市民のためになり、またこの岩国の地に暮らすであろう未来の市民のためになるように、我々は今後とも努力し続けて参ります。
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